株式市場における投資家とトレーダーの違いとは?

2021年2月26日


株の初心者の方は自分がどうなりたいのか?という事を、しっかり考えることが大切です。
「あなたは投資家になりたいのですか?それともトレーダーになりたいのですか?」と質問された時、即答できるでしょうか?
多くの方が、投資家とトレーダーの違いがわからず、答えに困ってしまうと思います。
株において、投資家とトレーダーは性質が異なりますので、まずは「投資家とトレーダーの違い」について解説していきたいと思います。
 

投資家とトレーダーの定義ってあるの?

基本的に自分の資本(お金)を投資し、金銭的な利益を得る事を目的にするという点では、投資家とトレーダーは同じです。
Trader(トレーダー)は本来は、取引業者を意味しており、元々は銀行や証券会社などで、株や債権の売買・仲介業務を行う人の事を指す言葉でした。
 
ですが、最近では株やFXなどで短期売買を繰り返して利益を追求する人の事もトレーダーと呼びますよね。
デイトレーダーという言葉もよく聞くと思います。
 
株式相場歴の長い人に「デイトレーダーは投資家なの?」と聞くと、ほとんどの人が首を横に振ると思います。
逆に、自分は投資家だ!という認識の人に「あなたはデイトレードをしますか?」と聞くと、ほとんど人が「基本的にはしません。」と答えると思います。
 
どういう事かと言うと、金銭的な利益を得るという目的は同じでも、期間に関する考え方・目線が違うという事なんです。
 

株における投資家の特徴

投資家は中・長期目線

一般的に投資家は中・長期目線の視点を持っていることがほとんどです。
中・長期というと半年や1年以上という期間ですね。5年先、10年先を見越して投資する考え方の人もいます。
 
スクリーニング(条件による銘柄選定)の方法論は違っても、企業価値があり、将来的に成長が見込める(株価が上がる)と評価する企業に自分の資本を投じます。
 
そして一時的に下がったとしても、自分の描いているストーリー・シナリオに沿って、企業が進んでいっているのであれば、簡単に株を売ったりはしません。将来的に上がっていくと予想しているのであれば、むしろ下がったところを押し目(必要な調整として下がっただけ)と判断して、買い増しする事もあります。
 

分散投資でリスクヘッジするのが基本と言われている

株の長期投資は一般的に、複数の株に分散投資し、リスクを分散させるやり方が安全と言われています。
これは、世界の経済は全体的にみれば、右肩上がりに上昇し続けていくもので、分散投資でバランスを取れば、低リスクで長期的に資産を増やしていけるという考え方に基づいています。
もちろん、やみくもに複数の株に投資すれば良いという事ではなく、成長が見込める企業や、業界を分析し自分で株を選定する事が必要になります。
 

実はウォーレン・バフェット氏は集中投資を推奨

ただし、アメリカの有名な投資家であるウォーレン・バフェット氏は「分散投資は、投資を知らない人がリスクの回避のためにやるだけのものだ」と、分散投資には否定的です。
分散投資が危険と言っているのではなく、非効率だと言っています。
成長できる会社、未来が明るい企業を正確に割り出せるなら、その企業や業界に集中投資する方が効率的だ!という考え方です。
 

株におけるトレーダーの特徴

短期的な利益を追求する

株でトレーダーというと、1日〜数週間という短期間に何度も取引を繰り返し、利益を追求するスタイルの人を指します。
企業の未来を予測するのではなく、直近の業績や材料、チャートの足型、板の値動きを手がかりにその日上がる株、その瞬間上がる株にお金をBETし、利益をあげます。
 
続いて、トレーダーの分類の中でも大きく異なるデイトレーダーとスイングトレーダーについて触れていきます。
 

デイトレーダーは1日で完結。持ち越しはしない

デイトレーダーは基本的に持ち越しをしません。1日の間で売り買いを完結させます。
そして1日の間に何度も取引を繰り返します。
利益も損失もその日で確定という超短期決戦です。
信用取引という方式の場合は、同じ銘柄を1日に何度も取引することもあります。
 

スイングトレーダーは数週間〜数ヶ月の保有をする事が多い

スイングトレーダーは銘柄選定の時点では、将来性のある株を選ぶなど長期目線の投資家に近い部分もあると思いますが、長期目線ではなく、数週間〜数ヶ月の短期的に上がりそうな株を一定期間保有するというスタイルです。
 
投資家のようにどっしり構えている人は少ないので
 
5%上がったら売って利益確定。逆に5%下がったら損切り(ロスカット)
 
そんな風なルールを決めて取引をしている人が多いです。
 

AI・アルゴリズム取引により、スイングトレーダーは負けやすい

少し、横道に逸れますが、大手の投資家はAIアルゴリズムによるプログラム取引(自動売買)を主流としていて、人がぽちぽち注文している訳ではありません。
個人投資家・トレーダーはAIと戦う必要があるんです。
 
AIのプログラムは圧倒的な資金量も背景にあるため、個人を負けさせる値動きを作る事も容易にできてしまいます。
特に、株を短期で持ち越ししたり、5%下がったら損切りといったロスカットルールを明確にしているスイングトレーダーかっこうの餌食にされてしまうのが現実です。
 
この点については、後々の記事で詳しく触れていきたいと思いますが、スイングトレーダーが最も勝つのが難しいスタイルなので、今後、当サイトでトレーダーと表現する場合は、基本的にデイトレーダーを指していると認識して頂ければ幸いです。
 

結局、投資家とトレーダーの違いって?

本質的なポイントをわかりやすく言うと
 
投資家:企業の未来に投資して資産を増やす
デイトレーダー:トレードと割り切って資金をBETし技術で稼ぐ
 
というスタイルの違いがあります。
 
難易度もリスクもデイレードの方が高いと言われており、その分、短期的に資金を増やしやすいですが、勝つためには技術が必要です。
 
一方で、投資家の場合は、長期目線ですので、短期でお金を増やしたいという人には向きません。
また、分散投資でリスクヘッジ考え方の人は、資金量がないと、うまく運用できないという現実もあります。
 
どちらが正解という事では全く有りません。
 
ですが、株取引の初心者の方は、まず最初に投資家とトレーダーのニュアンスの違いを理解する。
そして、投資家になりたいのか?トレーダーになりたいのか?を自分自身に問いかけ、スタイルを決める事が第一歩だと考えています。