「難平(ナンピン)の技術」で勝率を上げる方法と必要な資金量は?

2021年2月26日


難平(ナンピン)は絶対やってはいけません。
これは株の初心者向けの書籍等に必ずと言ってよいほど書かれている絶対的な教えで、このルールを守っている人は多いと思います。
でも、本当にそうでしょうか?
 
株式投資の格言で「下手なナンピンすかんぴん」という言葉もあります。
でも、上手なナンピンだったらどうでしょうか?
 
今回は難平(ナンピン)の技術で勝率を上げる方法について解説していきたいと思います。
 

そもそも難平(ナンピン)とは?

ナンピンとは、買った株が下がった時に、買い増す事で平均取得単価を下げる手法の事をいいます。
難(=損)を平らにするという意味合いですね。
 
2,000円で100株買った株が1,900円に下がったとします。
その時点でまた100株を買います。
 
すると合計390,000円で200株買ったことになるので、平均取得単価は195,000円になります。
 
この後、株価が上昇に転じ、株価が1950円まで上昇した場合、平均取得単価と同額になるのでトントンとなり、損失はゼロ(手数料は除く)となります。
1960円まで上昇すると(1960円ー1950円)×200株=2,000円の利益が出ることになります。
 
これがナンピンの考え方です。
でも、そう上手くいくでしょうか?
 

下手なナンピンは損失が拡大するリスクが大きい


ナンピンは絶対にするな、危険!!と言われるのは、下手なナンピンは損失の拡大にしかならないからです。
先程の例で、株価の下落が止まらず、1,800円まで下がってしまったとしたらどうでしょうか?
 
最初に2000円で買った100株は2万円の損失。
1900円で買った株は100株は1万円の損失。
 
合わせて3万円の損失となります。
ナンピンをして、実際にこういった経験をする人が多いため、「絶対にナンピンをしてはいけない」という考えが強化されてしまいます。
 
でも、上手なナンピンであれば話は違います。
ここからは勝利につながるナンピンの手法・考え方についてお話します。
 

利益を生む上手なナンピンの技術とは?

ナンピンの際は倍額が基本

▼2000円で100株買った場合
ナンピン1回目:1900円×200株
ナンピン2回目:1800円×400株
ナンピン3回目:1700円×800株
 
という風に、倍の数量を投資します。
2000円×100株/1900円×100株の場合、平均取得単価は1,950円だったと思いますが、2000円×100株/1900円×200株の場合、平均取得単価は1933円まで下がります。
ここから、さらに1800円×400株でナンピンをした場合、平均取得単価は1857円まで下がります。
 
さらに1700円×800株でナンピンをした場合はどうなるでしょうか?
取得単価は1773円まで下がります。

表にするとこんな感じですね。
 
もし2,000円から1,700円に下がった株が戻って1,800円になったらどうでしょうか?
 
(1,800円ー1,773円)×1,500株=40,500円 の利益がでます。
 
大きく買い増す事で、平均取得単価は大きく下がり、保有株数も増えているので、利確ラインに乗ったときの利益も大きくなります。
 
仮に2,000円まで完全に値を戻すような事になったら
 
(2,000円ー1,773円)×1,500株=340,500円 の利益です。
 
これが安全なナンピンの仕方であり、利益を出す考え方です。
 

安全なナンピンを行うには資金力が必要

上記の見てもらった時、ある欄が気になった人が多いと思います。
そうです。合計投資額の部分です。
 
この3段階のナンピンを成立させるためには266万円の資金力が必要ということになります。
もしスタートが300株であれば798万円必要な計算になります。
 
逆に言うと、資金力がある人はいくらでもナンピンで切り抜けられるという事です。
 
資金力さえあれば、間違いを強引に正解(=勝ち)に変換できる。
これが勝つためのナンピンです。
 

最初に全力買いせずに余力を残すのがコツ

ここまで読んで頂ければ、ナンピンで株の勝率をあげるためには、最初は軽いポジションから入り(打診買い)、ナンピン余力を残しておく事が大切だという事もご理解頂けると思います。
 

信用取引のナンピンはデイトレードが大前提

信用取引であれば3.3倍の資金を動かせるので、ナンピンもしやすくなりますが、ここで注意してほしいのは信用取引でナンピンをする場合は、絶対にデイトレード前提という事を覚えておいてください。
値動きの激しい(ボラティリティ)のある銘柄で、逆目を引いた時に有効なのがこのナンピン手法です。
 

長期投資でのナンピンは現金での資金力が必要

長期目線での投資の場合は、信用取引だと金利や手数料の負担も膨らむため、この方式のナンピンを行うなら、現金での資金力が必要になります。
 

スイングトレード×信用取引×ナンピンは絶対にダメ

スイングトレーダーが信用取引でナンピンを行うのは最も危険な行為です。
 
・スイングトレーダーはAIに狙われやすい
・持ち越しで金利の損失が増大する
・追証に追い込まれるリスクが高い
 
と、良いところがありません。
 
当記事で紹介しているナンピン手法は主に持ち越しをしないデイトレードの前提でお考えください。
 

正しいナンピンは下落局面からのトレンド転換を確認しての買い増し


最後に最も重要な事を書きます。
「ナンピンの目的」=「平均取得単価を下げる事」になってしまっている場合は、いくらナンピン時に購入ロットを増やしても、それは下手なナンピンになってしまいます。
正しいナンピンは「下落局面からトレンド転換をして上昇する」そのタイミングでの買い増しです。
 
平均取得単価が下がるのも、保有株数が溜まって、反発した時に大きな利益が出るのもあくまで結果論としての話です。
ただ、上がる時に買い増しただけとサラッと言えるぐらいになって、初めて「ナンピン」を負けを減らし、利益を伸ばす技術として使いこなせるようになると思いますので、ぜひチャレンジして見てください。
 

出来高の少ない銘柄・時間帯でのナンピンはご法度

今回のナンピン手法は、小さな反発でも同値撤退や利益確定に持っていけるので、資金力さえあればかなり有効な手法です。
ですが、資金力に加えてもう一つ重要なのが、出来高がしっかりある事もポイントです。
 
出来高がないと、小さな反発を起こすことなくダラダラと下げて終わってしまうリスクが高まります。
逆に出来高が多く、値動きが激しい銘柄は、下がっても何回か反発する事がほとんどなので、そこで逆転が可能になります。
 
ですので、そもそも出来高の少ない銘柄や、午後の出来高が細った時間帯のナンピンは非常に危険なので避けるようにしましょう。
 

まとめ

ナンピンを正しく使いこなして勝てるようになると、株取引の通説が覆されることを実体験できる事になります。
そうなると、周りの逆を行く・市場心理の裏をつく事の大切さや、色々な事に疑いを持って自分で検証する姿勢を持ちやすくなると思います。
 
ナンピンは最初は勇気がいると思いますが、十分な資金余力を持って行えば、リスクはむしろ少ないです。
逆に余力がないナンピンや出来高が少ない銘柄、時間帯でのナンピンは避けるようにしましょう。